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平成25年6月定例会 市長の所信表明及び議案説明

平成25年6月定例会

本日、ここに、平成25年小松島市議会6月定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、ご多忙の折にもかかわりませず、ご出席を賜り心より厚くお礼申し上げます。

本定例会には、予算案2件、条例案3件、その他の議案4件の計9議案と、報告4件を提出いたしております。

個別の議案説明に先立ち、私の市政運営に対する基本的な考え方について、改めて述べさせていただきたいと思います。

先般、政府の進める経済政策、いわゆる「アベノミクス」の柱である、成長戦略の素案が示されました。

企業の競争力強化や、雇用の確保などにより、「GDP」、「国内総生産」の成長率向上や、「国民総所得」の増加を目指すとされていますが、大企業に重点化した支援策などに対し、「個人所得の格差」、「都市部と地方の格差」が拡大するとの懸念も聞かれ、本市をはじめとする、地方都市の行財政運営は、依然として楽観視できるものではないと考えております。

このような状況ではありますが、私は市長就任にあたりまして、「市民が夢を持てる、住んでよかった小松島を目指して」を政策の大きなテーマに掲げ、「まちづくり」、「ものづくり」、「ひとづくり」を進めていくことを約束いたしました。

この3つのテーマを柱として、市民の皆様が安心して暮らせるまちにするために、まず何が必要かを、私なりに熟慮する中で、今回の予算編成に臨んだところであります。

特に本市は、「南海トラフ巨大地震」などにおける、「最大規模の津波浸水想定」では、市域の大半が、被害を受けるとされておりますことから、津波災害に強いまちづくりの実現は、市長である私の使命であると考えております。

すなわち、「まちづくり」に大切なことは、市民の皆様が安心して暮らせる生活環境を整えることでございますので、補正予算においては、防災対策と道路等のインフラ整備に重点化した施策に取り組むことといたしました。

具体的には国・県の補助を活用し、まず高齢者・障がい者・乳幼児などの、災害時要援護者の命を守る「津波避難タワー設置事業」に着手するとともに、地域の防災力強化をはかる「防災訓練実施等支援事業」、「消防・救急無線デジタル化事業」などを推進してまいります。

また、まちづくりの骨格をになう、インフラ整備においては、防災・減災の観点から「社会資本整備総合交付金」を活用した、道路拡幅工事等を実施し、いざという時の避難ルートを確保するなど、道路改良にきめ細かく取り組むことといたしました。

次に「ものづくり」であります。私は「ものづくり」を通じて、農業・漁業などをはじめとする地域産業・経済の活性化を図りたいという強い思いがあります。

まずは、その基盤整備のため、市内の各地域において、地域経済の活力向上に資する、道路・排水路整備に、積極的に取り組むことといたしております。

自然エネルギーの活用としては、市保健センター・ミリカホールに「太陽光発電装置」を設置し、再生可能エネルギーの導入をはかってまいります。

3つめの「ひとづくり」であります。まちづくりの基礎は「ひとづくり」という考えから、小松島のまちをになう人材の育成に力を注いでまいりたいと考えております。

南部地域の「統合新中学校」の建設については、先の臨時会において、設計費をお認めいただきましたので、今後、平成28年春の開校に向け、進めてまいります。

また、本市の未来をになう子どもたちのため、このたび「子ども・子育て会議条例」を新しく制定することとし、「子ども・子育て支援事業計画策定事業」に取り組むとともに、性別に関わりなく、個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現に向けた、「第2次男女共同参画計画策定事業」に取り組むことといたしました。

さらに、急速に進行する高齢化社会に対しては、「暮らしのサポート事業」を推進することにより、日常生活支援のための、高齢者間のネットワーク形成にも、努めてまいりたいと考えております。

このような「まちづくり」「ものづくり」「ひとづくり」を進めていくことにより、「住んでよかった」と感じられる、小松島のまちづくりを全力で目指してまいります。

さて、本市と徳島市、佐那河内村の、「2市1村」で協議をはじめることとなりました「新拠点都市創造検討会議」につきましては、平成18年に「2市9町1村」で設立されました「徳島東部地域市町村長懇話会」の形を変えたものであります。

この「懇話会」の話し合いの中で、平成23年度に広域連携による各自治体間の結びつきや、ネットワークの強化を目的とする「徳島東部地域定住自立圏協議会」が設立されたことにより、広域連携事業を進めておりますが、従来の「懇話会」を発展解消し、徳島東部地域の、新たな都市のあり方を協議する場として、徳島市から「新拠点都市創造検討会議」が提案されたものでありまして、本市と佐那河内村が参加しております。

去る5月24日に開催された、第1回の会議には、私も出席してまいりましたが、「道州制」の検討などの、国の動向、「徳島東部地域の人口推計」など、地域を取り巻く環境の変化を共通認識としてふまえたうえで、協議の進め方等について、徳島市長、佐那河内村長と意見交換を行いました。

今後は、事務レベルの「幹事会」や「ワーキンググループ」において、分野別の課題を検討していくこととなりますが、少子高齢化や地域振興など、様々な行政課題を持ち寄り、徳島市、佐那河内村と、充分議論を深め、課題の解決方法を探りながら、小松島市のあり方につきましても、しっかりと見極めてまいりたいと考えております。
なお、平成26年2月までに、一定の検討結果をまとめることとなっております。

それでは、あらためまして、本定例会に提出いたしました、議案及び報告案件につきまして、その概要をご説明いたします。なお、会期中に追加提案予定の議案もございますので、あらかじめご了承をいただきたいと存じます。

議案第50号の、「平成25年度小松島市一般会計補正予算(第2号)」につきましては、3月定例会でお示しした「骨格予算」に、政策的経費等の肉付けを行うものであります。追加額は、歳入歳出とも「4億9千177万円」でありまして、予算総額の累計は「130億9千277万円」となります。

また、平成25年度の「実質的当初予算総額」といたしましては、国の緊急経済対策にかかる、平成24年度補正予算を受け、前倒しで「平成24年度小松島市一般会計3月補正予算」に計上いたしました「3億6千582万5千円」を加えた「134億5千859万5千円」となります。昨年度当初予算が「132億2千4百万円」でありましたので、対前年度比は、額にして「2億3千459万5千円」、率にして1.8%の増であります。

歳出の主なものといたしましては、普通建設事業費といたしまして、「津波避難タワー設置工事」、ミリカホール屋上への「太陽光発電設備工事」、「ごみ収集車更新事業」、「市道整備事業」、「消防分団車両購入費」、「高規格救急車購入費」、「消防・救急無線デジタル化整備事業」等について、所要の補正をいたしております。

その他といたしましては、緊急雇用創出事業を活用した「地域における防災訓練実施等支援事業」、「一般コミュニティ助成事業」、「第2次男女共同参画計画策定事業」、「一般廃棄物処理基本計画策定事業」、「犬・猫不妊手術助成事業」、長期の里帰り等により、県外で接種を受けた方へ公費助成を拡大する「定期予防接種県外接種者費用助成事業」、「子ども・子育て支援事業計画策定事業」、公立保育所への「防災ずきん等購入事業」、「シルバー人材センター企画提案型事業補助金」、「火災予防事業」、119番救急通報時における「位置情報通知システム導入事業」、「市道立江38号線災害復旧事業」等について、所要の補正をいたしております。

補正予算の財源といたしましては、地方交付税を一般財源の原資とし、特定財源といたしましては、国費における「地域の元気臨時交付金」を中心に、事業関連経費の国・県支出金をはじめ、「市町村振興協会助成金」及び寄附金、適債事業に係る地方債等を、計上いたしております。

議案第51号の「平成25年度小松島市水道事業会計補正予算(第1号)」につきましては、安全な水道水をより安定的に供給するため、「中田浄水場基本設計委託料」をはじめ、配水管の更新事業等について、補正をするものであります。

議案第52号の「小松島市新型インフルエンザ等対策本部条例」の制定につきましては、「新型インフルエンザ対策特別措置法」第34条第1項の規定により、「新型インフルエンザ等緊急事態宣言」がなされた場合、「小松島市新型インフルエンザ等対策本部」を設置するために必要な事項を定めるものであります。

議案第53号の「小松島市火災予防条例の一部を改正する条例」につきましては、「消防法施行令」及び「建築基準法施行令」の一部改正に伴い、これらの法令から引用する条文の、整合性をはかるための改正を行うものであります。

議案第54号の「小松島市子ども・子育て会議条例」の制定につきましては、「子ども・子育て支援法」の規定に基づき、「子ども・子育て支援事業計画」への、子育て当事者の意見の反映をはじめ、本市における子ども・子育て支援施策を、地域の子ども及び子育て家庭の実情を踏まえて実施するうえで、重要な役割を果たす「小松島市子ども・子育て会議」を設置するために、必要な事項を定めるものであります。

議案第55号の「工事請負契約の変更」につきましては、平成22年11月臨時会において契約の議決をいただき、施工しております「金磯南雨水ポンプ場建設工事」について、機械・電気設備工事における「耐津波対策」による配管や配線類の、津波浸水高以上への設置変更に伴い、建物内の換気用ダクトなどの配管が支障となるため、設置計画を再検討した結果、配管延長や配管支持材料に変更が生じることなどから、請負金額を増額するものであります。

議案第56号の「工事請負契約の変更」につきましては、平成23年12月定例会において契約の議決をいただき、施工しております「金磯南雨水ポンプ場ポンプ設備工事」について、「耐津波対策」の検討結果に伴い、機器や配管類に変更が生じることなどから、請負金額を増額するものであります。

議案第57号の「工事請負契約の変更」につきましては、平成23年12月定例会において契約の議決をいただき、施工しております「金磯南雨水ポンプ場水処理設備工事」について、現地施工にあたり「近隣交通への安全対策」の必要が生じることなどにより、請負金額を増額するものであります。

議案第58号の「工事請負契約の変更」につきましては、平成23年12月定例会において契約の議決をいただき、施工しております「金磯南雨水ポンプ場電気設備工事」について、「耐津波対策」の検討結果に伴い、機器や配線サポート類に変更が生じることなどにより、請負金額を増額するものであります。

報告第2号の「平成24年度小松島市一般会計繰越明許費の繰越報告」につきましては、繰越明許の承認をいただいておりました事業費の、翌年度繰越額が確定いたしましたので、報告するものであります。

報告第3号の「平成24年度小松島市公共下水道事業特別会計繰越明許費の繰越報告」につきましては、繰越明許の承認をいただいておりました事業費の、翌年度繰越額が確定いたしましたので、報告するものであります。

報告第4号の「平成24年度小松島市水道事業会計予算の繰越報告」につきましては、平成25年度に繰り越した平成24年度小松島市水道事業会計予算についての、繰越計算書の提出がありましたので、報告するものであります。

報告第5号の「平成25年度小松島市土地開発公社事業計画に関する報告」につきましては、小松島市土地開発公社より、平成25年度の事業計画書の提出がありましたので、議会に報告するものであります。

以上、本日提案いたしました議案及び報告案件につきまして、概要をご説明いたしました。よろしくご審議のうえ、原案どおりご賛同賜りますようお願い申し上げます。

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