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平成28年9月定例会議 市長の議案説明

議員各位におかれましては、ご多忙の折、9月定例会議にご参集いただきまして、厚くお礼申し上げます。

はじめに、平成27年度決算を踏まえました今後の財政運営等について、申し上げます。

平成27年度普通会計の決算につきましては、歳入では、法人税率の改正等により、地方税は減収となったものの、消費税率の引き上げの影響などで、地方消費税交付金が増収となりました。

一方、歳出では「小松島南中学校建設事業」、「市役所本庁舎耐震化事業」などの実施により、投資的経費は過去最大規模となりましたが、財政調整基金を取り崩して、7千380万7千円の実質収支黒字を計上しております。

これからの財政運営につきましては、市役所本庁舎の耐震化事業や日峯大神子広域公園整備事業をはじめとした防災対策事業や、葬斎場建設事業などの大規模な投資的事業の実施が予定されていることに加え、財源の根幹をなす地方交付税の減少が見込まれており、厳しい見通しが予測されるところであります。

このような状況をふまえ、引き続き、行政改革プラン2015を着実に推し進め、中長期的な視点に立った効果的、効率的な財政運営を行う必要があると認識しております。

なお、平成28年3月には、本市の特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生することを目指し、「小松島市人口ビジョン」並びに「小松島市まち・ひと・しごと総合戦略」を策定したところでありますが、新たに策定する小松島市第6次総合計画の基本構想におきましても、小松島市に住みたい、働きたい、安心して子育てができるまちづくりを目指して、取り組んでまいる所存であります。

議員各位におかれましては、ご理解、ご協力をお願いいたします。

続きまして、本市が現在推進いたしております主な取り組み等につきまして、ご報告させていただきます。

まずは、市役所本庁舎の耐震化事業についてであります。

議場を含むS棟の耐震改修工事に伴い、この4階会議室を仮の議場として定例会議を開催することについて、議員各位にはご理解、ご協力を賜り、誠にありがとうございます。

12月定例会議までは、仮の議場での開催となりますが、現在、議場の耐震改修を順調に進めており、新年以降については、耐震改修後の議場にて、開催できる予定でございます。

また、来庁される市民の皆様にもご不便をおかけしておりますが、庁舎の耐震改修は、業務を行いながらの難しい工事であります。

今後も工事の進捗に伴い事務室の移動等がございますが、市民への周知、また来庁者の安全に配慮して実施してまいりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

地震・津波対策についてであります。

8月の広報こまつしまでもお伝えいたしましたが、和田島地区の小松島ニュータウンにおいて西日本初となる盛土式の津波避難施設が完成し、8月1日より供用を開始いたしました。

約920人を収容することができる頂上の広場は、海抜6.6メートルで、災害時には緊急避難場所となり、平常時は、市民の健康づくりや憩いの場としても、ご活用いただきたいと考えております。

また、10月22日には新開小学校を会場として総合防災訓練を開催いたします。

本年度は、市民の防災意識の高揚を目的として、地域住民による避難訓練の実施のほか、会場内では、東日本大震災に災害派遣された、海上自衛隊第24航空隊所属隊員の活動パネル展示や、災害時伝言ダイヤルのデモンストレーションなど、官民の防災関係機関の協力を得て、災害時の自助、共助について、広く広報できる訓練内容で実施してまいります。

続いて、雨水・浸水対策についてであります。

本市では、公共下水道事業により、川北地区及び金磯地区において、さらなる浸水被害の軽減を図るため、雨水整備計画に位置づけた雨水幹線等の整備を重点的・計画的に推進しております。

まず、川北地区につきましては、「小松島雨水ポンプ場」へ繋がる雨水幹線及び枝線水路の延伸のため、本年8月から川北3号雨水幹線函渠の工事に着手するとともに、枝線水路工事の発注に向けた事務作業を進めております。

また、金磯地区につきましては、「金磯南雨水ポンプ場」及び「金磯2号雨水幹線」へ繋がる枝線函渠の整備のため、現在、用地測量や工事の発注に向けた事務作業に取り組んでおります。

次に、小松島航空基地周辺洪水対策事業につきましては、今年度から防衛省の助成事業を活用し、和田島地区における浸水被害の抜本的な解消を図るため、7月から基本設計の策定に着手いたしました。

現在、地域の関係者に対する説明会等を実施するとともに、新年度予算の確保にむけて、防衛省との協議を進めております。

雨水・浸水対策については、両事業による施設整備の推進とあわせて、既設水路の清掃等、適切な維持管理に努め、被害の解消を図ってまいります。

続いて、四国横断自動車道についてであります。

四国横断自動車道は、南海トラフ巨大地震による大規模な津波などが危惧される本市において、災害時の緊急輸送道路となり、市民の生命と生活を守る「命の道」として、また、ヒト・モノ・情報の流れを飛躍的に高め、産業の発展、地方創生を導く根幹的な社会基盤となることから、本市の将来を展望する上で、その整備を着実に進める必要があります。

小松島・阿南間につきましては、地権者の方々や地元関係者のご協力により、用地買収が進んでおり、本市区間における用地取得は概ね完了しております。

工事の進捗については、前原地区につきましては、ボックスカルバート工事に引き続き、盛土等の改良工事が行われるとともに、インターチェンジのランプ橋の下部工事、JR牟岐線から国道55号間の江田高架橋の下部工事が一部完了しております。

田浦地区につきましては、神田瀬川を跨ぐ橋梁工事が完了するとともに、ボックスカルバート工事の完了箇所においては、地元関係者のご協力の下、盛土工事が実施される予定であります。

田野地区の恩山寺谷におきましては、田野町字谷奥から恩山寺谷へと抜ける、延長約388メートルの恩山寺第一トンネル工事に着手し、政所谷におきましては、田野トンネルと恩山寺第一トンネルをつなぐ、橋長約105メートルの西溜池橋の工事が進められています。

立江・櫛渕地区におきましては、昨年末に貫通した延長約954メートルの立江トンネルの他、中ノ坪川を跨ぐ橋の下部工事や、ボックスカルバート、盛土等の改良工事が一部完了するなど、順次、整備が行われているところであります。

小松島・徳島東間につきましては、江田地区で昨年6月から用地買収に取り組んでいるところであり、中田地区につきましては、用地買収等に向けた土地物件調査が実施されております。

また、本市が行う周辺対策事業として、国の交付金事業や徳島県の補助金事業を活用し、側道や周辺道路、排水路等の整備を行っております。

江田地区におきましては、昨年度に引き続き、市道江田9号線の道路工事を実施し、前原地区におきましては、市道幹線南小松島田浦線の道路改良に伴う用地買収に取り組んでおります。

また、田浦地区・新居見地区におきましては、市道田浦43号線の設計業務を行う予定であります。

今後も、四国横断自動車道の早期の完成が図られるよう、国・徳島県等の関係機関、各地区対策協議会、地域の皆様との連携を深めながら、引き続き周辺対策事業を推進し、積極的に協力してまいります。

日峯大神子広域公園整備事業についてであります。

日峯大神子広域公園(脇谷地区)につきましては、現在の老朽化した公園施設を、健康増進やスポーツなどを通じた交流拠点として再整備することに加え、災害時には防災活動拠点として利用できる防災関連施設の整備を行う事業計画を策定し、本年3月末に都市計画事業の認可を取得、本年4月より、都市公園事業として着手しました。

現在は、公園用地の取得に向けた事務作業や、地権者に対する説明会の実施のほか、再整備に向けた公園施設の設計業務に取り組んでおり、今後も着実に事業を進めてまいります。

次に、都市計画・用途地域の変更についてであります。

都市計画法における用途地域は、住居、商業、工業など市街地における大枠の土地利用を定めるものであり、今年度においては、小松島市都市計画マスタープランにおける本市の将来ビジョン、「集約・連携型及び災害に強い都市構造」を目指すべく、用途地域の変更を行う予定としております。

去る7月には素案の縦覧及び説明会を開催したところであり、今後も県との協議を重ね、年度内の都市計画決定に向け、手続きを進めてまいります。

次に、小松島市緑の基本計画の策定についてであります。

緑の基本計画の策定にあたりましては、学識経験者や関係団体の方々、公募市民により構成された策定市民会議をこれまでに4回開催し、緑地の保全、緑化の推進、今あるみどりの利活用など、計画の内容について検討・取りまとめを行ってまいりました。

7月には計画案の縦覧及び意見募集を実施し、本年10月を目途に、策定完了に向け、鋭意取り組んでまいります。

続いて、健康づくりについてであります。

本市は、本年8月18日に健康保険「協会けんぽ」を運営する全国健康保険協会徳島支部との間に、「健康づくり推進のための包括的連携」に関する協定を締結しました。

協定の締結により、市民全体の約4割の方が加入する協会けんぽの医療や健診データの分析結果を共有できることになり、本市の国民健康保険とあわせて、市民全体の6割以上を対象とした健康課題の分析が可能となります。

また、保健指導をはじめ、特定健診やがん検診受診の促進活動を通じて、生活習慣病の発症予防や重症化の予防など、より効果的な健康づくり事業の展開が期待できるものと考えております。

本市の主な取り組み及び事業の進捗状況等は、以上のとおりであります。

本定例会議には、平成27年度決算認定にかかる議案、平成28年度補正予算案、条例議案等、議案15件、及び報告4件を提出いたしております。

議案第66号から議案第74号までの平成27年度小松島市一般会計及び各特別会計、水道事業会計の決算の認定につきましては、平成27年度の決算が確定いたしましたので、その結果に監査委員の意見を付し、議会の認定をお願いするものであります。

議案第75号の平成28年度小松島市一般会計補正予算(第1号)につきましては、歳入歳出とも、1億594万3千円の追加補正であります。

歳出の主なものといたしましては、普通建設事業費として、田野町字仮家の県単急傾斜地崩壊対策事業、児安小学校グラウンド整備工事設計委託業務、櫛渕公民館工作物改修工事等について、所要の補正を行っております。

その他といたしましては、保育所等業務効率化推進事業、定期予防接種等事業、災害対策事業等について、所要の補正をいたしております。

補正予算の財源といたしましては、地方交付税を一般財源の原資とし、特定財源といたしましては、事業関連の国・県支出金をはじめ、地域防災組織育成事業助成金やクリーンエネルギー自動車導入促進対策費補助、及び、適債事業に係る地方債等を計上いたしております。

また、先般、地方創生加速化交付金・2次募集の内示を受けたことに伴いまして、関係事業に対して財源振替を行っております。

これらによりまして、当初からの予算総額の累計は155億3千294万3千円となっております。

議案第76号の平成28年度小松島市介護保険特別会計補正予算(第1号)につきましては、歳入歳出とも、8千573万6千円の追加補正でありまして、居宅介護サービス給付費及び前年度介護給付費負担金の確定に伴う償還金に所要の補正をするものであります。

議案第77号の小松島市重度心身障害者等に対する医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例につきましては、ひとり親世帯の児童の通院費を助成対象とするため、所要の改正を行うものであります。

議案第78号の小松島市勤労青少年ホーム条例を廃止する条例につきましては、法改正や利用状況を踏まえ、小松島市勤労青少年ホームを28年度末をもって廃止するものであります。

議案第79号の小松島市第6次総合計画基本構想につきましては、小松島市基本構想に関する議会の議決すべき事件を定める条例の規定により、新たに策定する基本構想について、議会の議決を求めるものであります。

議案第80号の財産の取得につきましては、情報セキュリティ強化対策委託業務に係るハードウェア購入金額が、
議会の議決に付すべき財産の取得又は処分に関する条例第2条に該当することから、議会の議決を求めるものであります。

報告第15号の平成27年度小松島市健全化判断比率の報告につきましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定に基づき、財政の健全度の判断指標となる健全化判断比率につきまして、監査委員の意見を付して報告するものであります。

報告第16号及び報告第17号の、平成27年度小松島市公共下水道事業及び水道事業の資金不足比率の報告につきましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定に基づき、各事業の資金の不足比率に監査委員の意見を付して報告するものであります。

報告第18号の平成27年度小松島市土地開発公社決算の報告につきましては、小松島市土地開発公社より、平成27年度の決算書が提出されましたので、地方自治法の定めるところにより報告するものであります。

以上、本日提案いたしました議案及び報告案件につきまして、概要をご説明いたしました。よろしくご審議のうえ、原案どおりご賛同賜りますようお願い申し上げます。

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