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令和2年12月定例会議 市長の議案説明

 議員各位におかれましては、公私ともご多忙にもかかわりませず、12月定例会議にご参集いただきまして、厚く御礼申し上げます。

 さて、新型コロナウイルス感染症が11月に入ってから急速に拡大しております。日本全体では、一日の感染者数が2千人を超える日もみられ、都市部を中心に感染が拡大しており、いわゆる「第3波」を迎えているともいわれているところです。本市においては、市民の皆様のご協力により最小限に抑えられておりますが、徳島県内においても少数ながら新規感染者が確認されるなど、予断を許さない状況が続いております。

 今後、冬の到来とともに、気温低下や空気の乾燥が進んでまいりますと、これら気象状況の変化によるさらなる感染拡大も懸念されるところであります。特に、この冬においては、季節性インフルエンザとの同時流行のおそれもあることから、あらためて両感染症への感染拡大防止策の徹底が重要となると考えております。

 既に広報等でご案内しておりますが、今年度は県の助成制度を活用することにより、高齢者を対象としたインフルエンザ定期予防接種の料金を無料としております。自分自身、そして自分の周囲の健康を守り、ひいては医療体制への負担をできる限り避けるためにも、できるだけ多くの方に予防接種を受けていただきたく存じます。

 また、国においては各団体に向け「年末年始休暇の分散取得」を要請しているところであり、年末年始に人の移動が集中することによる「密」を避け、感染リスクを低下させるため、本市においても、市民サービスの低下がないよう配慮しながら、休暇の分散取得を推進してまいります。

 新型コロナウイルス感染症の発生が報告されてから、まもなく1年となります。ここ最近になり、ワクチン開発が進展しているという明るいニュースも聞こえておりますが、少なくとも今しばらくの間、感染拡大防止策を継続しなければならないのは皆様ご認識のとおりであります。市民の皆様におかれましては、今一度、気を引き締め直していただきまして、新しい生活様式をはじめとする基本的な感染拡大防止策の徹底をお願い申し上げます。

 本市といたしましても、このコロナ禍に対する危機意識をもって行政としての役割を果たすなかで、感染拡大防止策と地域経済の活性化の両立を図ることにより、市民の皆様、事業者の皆様とともに、この難局を乗り切ってまいる所存であります。


 それでは、議案の説明に先立ち、本市の現在の取り組みについて、述べさせていただきます。

 まずは、国民保護共同訓練の実施についてであります。

 来る12月20日、「令和2年度徳島県国民保護共同訓練」が本市において実施されます。国・県・市の各行政機関のほか、警察、消防、自衛隊や医師会等、約30機関が参加する、本市では初となる規模の訓練であります。

 クルーズ船が定期的に寄港する本市の地域特性を考慮し、外国籍の大型クルーズ船におけるテロ事案に対処するという想定となっており、その危険を避ける形での地域住民の避難訓練も行うこととしております。訓練のための訓練とならないよう、事態が刻々と変化し、限られた時間・情報のなかで、各機関が適切な判断や調整を求められる実事案に近い状況を設定し、シナリオありきではない「考える」訓練を実施してまいります。

 これまでにない大規模な具体的事案に対しての事態把握能力や各関係機関との齟齬のない調整・連携能力が検証されることとなることから、大規模災害等における本市の対応能力や調整能力の向上にも非常に有意義なものとなると考えております。

 本訓練を経て、緊急事態が生じたときの本市の強み・弱みをあらためて確認することで危機管理能力をさらに向上させ、「万が一」に備えてまいります。


 次に、地域活性化に向けた取り組みについてであります。

 現在、本市では、「小松島共創型人材育成合同研修」と題し、徳島大学と連携し、地元企業の若手社員と徳島大学の学生、市役所の若手職員を対象とした研修を実施しております。

 これまでに3回ほど研修を実施しているところであり、「小松島市の遊休資産の活用」をテーマに企業社員や大学生、市役所職員をミックスした少人数のグループで産学官それぞれの視点を活かした「まちづくりのアイデア」を盛り込んだプロジェクトを作成していただいております。

 若手職員は、行政での慣習や前例もまだ蓄積されてはおりません。柔軟かつフレッシュな視点で「まちづくりのアイデア」という政策立案に触れてもらうことで、素晴らしいアイデアが生まれる可能性があるのは勿論のこと、この経験が「小松島市の未来を見据えた職員」として大きく成長するための財産となるものと期待しております。

 また、研修を通じ、企業社員・学生・市役所職員との垣根を超えた「仲間づくり」を支援することが、地域の未来を担う若者相互の協力や支え合いを生み、若い力を活かした地域活性化を推進する原動力になると考えております。

 研修最終日には、私も参加いたしますので、研修生の皆様の創意工夫の詰まったプロジェクトを拝聴させていただくことを楽しみにしております。


 それでは、本日提出しております議案等につきまして、概要をご説明いたします。提出議案は、予算議案7件、条例議案4件、単行議案1件の計12議案及び報告4件であります。

 なお、会議期間中に追加予定の議案もございますので、あらかじめご了承をいただきたいと存じます。

 議案第109号の令和2年度小松島市一般会計補正予算(第6号)につきましては、歳入歳出とも6億7千507万2千円の追加補正をお願いするものであります。

 歳出の主なものといたしましては、まず、義務的経費といたしまして、人件費では、当初予算計上後における配置転換及び令和2年人事院勧告及び徳島県人事委員会勧告に準じて、職員給与費の増減について、それぞれの費目に所要の措置を講じております。扶助費といたしましては、障がい福祉サービス給付費、生活保護費などに所要の措置をいたしております。公債費では、平成22年度に借り入れした退職手当債に係る借換え、並びに地方財政法の規定に基づき、令和元年度決算剰余金を原資に平成22年度に借り入れした地域総合整備貸付事業債及び平成23年度に借り入れした退職手当債を繰上償還するため、所要の措置をいたしております。

 普通建設事業といたしましては、単独事業として、小松島ステーションパークたぬき広場へのWi-Fi通信設備設置工事やGIGAスクール事業で購入するタブレット端末の初期設定業務委託料などに、所要の措置をいたしております。

 その他経費といたしまして、物件費では、来年の春、保健センターに開設予定の小松島市母子健康包括支援センターに関する施設の改修や備品購入費のほか、前段申し上げました高齢者を対象としたインフルエンザ予防接種の業務委託料の増額分などを予算計上しております。繰出金では、後期高齢者医療、介護保険の各特別会計及び下水道事業会計の補正に合わせ、所要の措置をいたしております。

 これらの歳出に充てます財源につきましては、前年度繰越金を一般財源の原資とし、特定財源には、国・県支出金、地方債等を計上いたしております。

 これらによりまして、当初からの累計予算額は213億3千351万1千円となっております。


 議案第110号の令和2年度小松島市競輪事業特別会計補正予算(第3号)につきましては、歳入歳出とも336万1千円の追加補正でありまして、人件費に所要の補正をするほか、9月補正にてお認めいただいております女子選手対応宿舎新築工事設計業務委託料について、今後、入札にあたり、委託期間が年度を跨ぐことから、令和3年度までの債務負担行為を設定するものであります。


 議案第111号の令和2年度小松島市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)につきましては、歳入歳出とも3千222万円の追加補正でありまして、後期高齢者医療広域連合納付金等に所要の補正をするものであります。


 議案第112号の令和2年度小松島市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)につきましては、歳入歳出とも2千5万円の追加補正でありまして、保険給付費等に所要の補正をするものであります。


 議案第113号の令和2年度小松島市介護保険特別会計補正予算(第2号)につきましては、歳入歳出とも2億7千484万4千円の追加補正でありまして、保険給付費等に所要の補正をするものであります。


 議案第114号の令和2年度小松島市下水道事業会計補正予算(第1号)につきましては、収益的収支では、収益に関し、4千783万4千円を減額し、費用に関しましては、78万6千円を計上いたしております。

 資本的収支では、収入につきましては、271万2千円を見込み、支出では409万2千円を計上いたしております。


 議案第115号の令和2年度小松島市水道事業会計補正予算(第1号)につきましては、資本的収入に9千500万円、資本的支出に1億2千312万6千円の追加補正を行うものでありまして、配水設備改良費等に所要の補正をするものであります。


 議案第116号の「小松島市職員の特殊勤務手当支給条例の一部を改正する条例」につきましては、国家公務員についての新型コロナウイルス感染症に係る防疫等作業手当の特例に準じ、新型コロナウイルス感染症の患者に接して行う業務等に従事する職員について、特殊勤務手当を支給する特例規定を追加するものであります。


 議案第117号の「小松島市火災予防条例の一部を改正する条例」につきましては、基準省令の一部改正にあわせ、条例における電気自動車等急速充電設備の対象を、全出力200キロワット以下にまで拡大する等の改正を行うものであります。


 議案第118号の「小松島市地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化に関する法律第25条に規定する固定資産税の課税免除に関する条例の一部を改正する条例」につきましては、条例において条文を引用している法令の一部改正に伴い、条例中に条ずれが生じていることから、所要の改正を行うものであります。


 議案第119号の「小松島ステーションパーク設置条例を廃止する条例」につきましては、小松島ステーションパークを都市公園とすることに伴い、現行の設置管理条例が不要となることから、これを廃止するものであります。


 議案第120号の都市公園を設置すべき区域の決定につきましては、小松島ステーションパークを都市公園とすることに伴い、該当区域につき、都市公園を設置すべき区域を決定することについて、議会の議決を求めるものであります。


 報告第28号及び報告第29号の放棄した債権の報告につきましては、住宅新築資金等貸付金につき小松島市債権管理条例第14条第1項の規定に該当する債権を放棄したので、同条第2項の規定に基づき、議会に報告するものであります。


 報告第30号の専決処分による損害賠償額の決定の報告につきましては、救急車による救急搬送中に発生した交通事故につきまして、その損害賠償の額を専決処分により決定いたしましたので、議会に報告するものであります。


 報告第31号の専決処分による損害賠償額の決定の報告につきましては、公用車運転中に発生した物損事故につきまして、その損害賠償の額を専決処分により決定いたしましたので、議会に報告するものであります。


 以上、本日提案いたしました議案及び報告につきまして概要説明いたしました。よろしくご審議のうえ、原案どおりご賛同賜りますようお願い申し上げます。

 

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