HOME記事平成30年9月定例会議 市長の議案説明

平成30年9月定例会議 市長の議案説明

議員各位におかれましては、9月定例会議にご参集いただきまして、厚く御礼申し上げます。

 

はじめに、平成29年度決算を踏まえました今後の財政運営に関する認識について申し上げます。

平成29年度一般会計の決算につきましては、歳入では、法人市民税や償却資産等に係る固定資産税が増収となり、地方税全体で増収となったものの、普通交付税では、過年度に過大交付を受けた分の錯誤措置に伴い大幅な減少となるなど、一般財源総額では3億円あまりの減収となりました。歳出では、平成28年度からの繰越事業であります「本庁舎耐震化事業」、「葬斎場建設事業」などの大型事業の実施により、普通建設事業費は大幅に増加いたしました。資金需要の高まる厳しい財政事情のなか、有利な地方債や財政調整基金の活用により、単年度では、収支ほぼ均衡の247万9千円の黒字となりました。

 

今後の財政運営につきましては、「日峯大神子広域公園整備事業」や「防衛施設周辺洪水対策事業」などをはじめとした継続的かつ大規模な普通建設事業が予定されていることに加え、地方交付税は減少が見込まれており、特に普通交付税の錯誤措置が終了する平成32年度までは厳しい財政状況が予測されるところであります。

 

このような状況を踏まえ、今後の国の政策動向や地方自治を取り巻く諸状況の変化などを勘案しつつ安定的な財政基盤の構築に向け、中長期的な視点に立ち、効果的・効率的な財政運営を行っていく必要があると認識しております。


続きまして、本市が現在推進いたしております主な取り組みの進捗状況等につきまして、ご報告させていただきます。

 

災害対策についてであります。

 

去る8月9日、JA東とくしまとの間で「みはらしの丘あいさい広場」駐車場を津波時における一時避難場所として使用させていただくための協定を締結いたしました。同駐車場は、約1万9千人が緊急避難場所として利用できる広さを備えていることから、津波避難対策に大いに資するものと考えております。

 

また、来る10月14日には、和田島小学校を会場として、小松島市総合防災訓練を開催いたします。当日は、津波避難訓練として和田島小学校の児童・教職員や地域住民の皆様による同小学校屋上及び津波避難施設「希望の丘」への避難訓練を実施するとともに、会場内に防災に関する体験型ブース及び避難所レイアウトを設け、発災時における「自助」の更なる向上のほか、「共助」の重要性の周知を図ってまいります。

 

雨水対策としての公共下水道事業につきましては、浸水防除を目的に、現在、川北地区の小松島雨水ポンプ場、金磯地区の金磯南雨水ポンプ場の集水区域の拡大を図るための雨水幹線水路の整備や枝線水路の整備に向けた設計に取り組んでいるところであります。

 

防衛施設周辺洪水対策事業につきましては、和田島地区排水機場が昭和61年に整備され、約32年が経過するなか、防衛施設周辺の地域住民の生命と財産を守ることを目的に、和田島地区及び日の出内水地区の浸水防除の基幹施設となる雨水ポンプ場の整備に向けた実施設計に取り組んでいるところであります。


四国横断自動車道及びその周辺対策事業についてであります。

 

小松島・阿南間につきましては、地権者や地元関係者の皆様のご協力により、本市区間における用地取得はすべて完了いたしました。工事の進捗につきましても、各地区とも本格的な整備が図られており、田浦地区につきましては、ボックスカルバート工事等の改良工事が行われているところであります。

 

小松島・津田間につきましては、江田地区及び中田地区において地権者や地元関係者の皆様のご協力のもと、用地取得が順調に進められているところであります。

 

また、関連する本市の周辺対策事業について申し上げますと、国の交付金事業や県の補助金事業を活用し、側道や周辺道路、排水路等の整備に取り組んでいるところであります。

 

今後におきましても、四国横断自動車道の早期の完成及び周辺対策事業の推進のため、国・県をはじめとする関係機関、地域の皆様との連携を深めながら、積極的に取り組んでまいります。


日峯大神子広域公園(脇谷地区)整備事業についてであります。

 

同整備事業につきましては、市民の皆様の意見等を反映しつつ、施設整備計画の取りまとめを進めるとともに、西側の一部既存施設において撤去工事を行っているところであります。

 

今後におきましては、施設整備計画が概ね取りまとめられた段階において広く市民の皆様に公表するなど、計画的かつ着実な事業推進に努めてまいります。


地域振興についてであります。

 

去る8月23日、株式会社エスプールと本市及び県との間で企業立地に関する「覚書」を締結いたしました。同社は、東京都に本社を置く企業であり、本市において昨年8月から誘致交渉を行い、今般の覚書の締結に至ったものであります。「小松島ショッピングプラザ・ルピア」の一角で企業向け採用事務代行業務を実施するコールセンターを本年10月から開設することとなっており、センター開設にあたっては、まず30名を地元雇用してスタートし、将来的には50名程度まで増やすとのことでありますので、このセンター開設が、雇用創出による若者の定住や地域活性化に資するものと期待しているところであります。

 

また、8月21日には、本市と株式会社プラスディーとの間におきまして、「地方創生に向けた相互連携に関する協定書」を締結いたしました。同社では、地方創生事業として、地域の優れた商品の発掘、発掘した商品のインターネット販売等を実施しているところ、本市において、地域商品の販路拡大の為の施策や、商品パッケージ、マーケティング等に関する支援の展開をしていただくこととなっております。


学校再編についてであります。

 

小学校再編に向けては、本年1月に取りまとめました「小松島市立学校再編基本計画(案)」の内容や今後の取組方針についての地域説明会を、7月23日から8月8日にかけて市内11小学校区で開催いたしました。ご参加いただいた市民の方からは、小学校再編に向けて様々なご意見等をいただいたところであります。

 

10月頃を目途にパブリックコメントの実施も予定しており、今後、いただいたご意見等を整理検討し、より良い学校再編に繋げていけるよう、鋭意、努力してまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

 

また、学校施設における空調設備につきましては、本年度中には中学校での導入が全て完了する予定であり、小学校については、来年度中には、市内全ての小学校の普通教室に空調設備を導入する計画で、今後、取り組んでまいりたいと考えております。本定例会議においては、小学校の空調設備整備工事の設計業務に係る経費を補正予算として、提案いたしております。


第2子に係る保育料の無償化についてであります。

 

現在、本市では、一部、県の補助を受けまして、第3子以降にかかる保育料の無償化を行っておりますが、このたび県より、本年10月から、保育料無償化に取り組む市町村への補助を拡大する方針が示されました。これを受けまして、本市では、子育て支援施策の拡充を図るべく、県の動きと連動し、3歳から5歳までのいわゆる1号認定・2号認定の子どもで、市町村民税所得割課税額が一定額未満の世帯の第2子にまで、無償化の範囲を拡大することといたしました。現在、その実施に向け、準備作業を進めているところであります。  


本市の主な取り組み及び事業の進捗状況等は、以上のとおりであります。

 

本定例会議には、平成29年度決算認定に係る議案、平成30年度補正予算案、条例案、単行議案等、議案22件、及び報告5件を提出いたしております。

 

また、会議期間中に追加提出予定の議案もございますので、あらかじめご了承をいただきたいと存じます。 


議案第51号から議案第59号までの平成29年度小松島市一般会計及び各特別会計、水道事業会計の決算の認定につきましては、平成29年度の決算が確定いたしましたので、その結果に監査委員の意見を付し、議会の認定をお願いするものであります。


議案第60号の平成30年度小松島市一般会計補正予算(第2号)につきましては、歳入歳出とも8千523万5千円の追加補正であります。

 

歳出の主なものといたしましては、普通建設事業費として、小松島老人いこいの家建設に係る敷地造成工事及び排水路整備工事、先に申し上げました小学校の空調設備整備工事設計業務等に係る経費について所要の補正を行っております。その他といたしましては、放課後児童健全育成事業、農村地域防災減災事業、消防施設整備事業等に係る経費について、所要の補正をいたしております。

 

補正予算の財源といたしましては、特別交付税及び財政調整基金からの繰入金を一般財源の原資とし、特定財源といたしましては、事業関連経費の国・県支出金をはじめ、急傾斜地崩壊対策事業費分担金や一般コミュニティ助成事業助成金、及び適債事業に係る地方債を計上いたしております。

 

これらによりまして、当初からの予算総額の累計は159億9千471万5千円となっております。


議案第61号の平成30年度小松島市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)につきましては、国保情報データベースシステムの改修経費をはじめ、国庫支出金返還金等に所要の補正を行うものであります。


議案第62号の平成30年度小松島市公共下水道事業特別会計補正予算(第1号)につきましては、(川南)雨水ポンプ場施設の建設事業用地を取得するため、債務負担行為を行うものです。


議案第63号の平成30年度小松島市水道事業会計補正予算(第1号)につきましては、水道事業における工事検査手数料等の消費税分の過誤徴収につき、対象件数及び還付金額等が確定いたしましたので、所要の補正を行うものです。

 

過誤徴収の対象件数は5千554件であり、還付対象者への還付金及び利息分として83万円、還付対象者への通知等の郵送料として118万2千円、合計201万2千円を収益的支出に追加するとともに、税務署に対する修正申告の還付金として収益的収入に17万3千円を追加する内容となっております。


議案第64号の小松島市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例につきましては、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準の改正に準じ、代替保育に係る連携施設確保義務の緩和、家庭的保育者の居宅で保育が行われている家庭的保育事業に対する自園調理に関する規定の適用猶予期間の延長等の改正を行うものであります。


議案第65号の小松島市地方活力向上地域内における固定資産税の不均一課税に関する条例の制定につきましては、地域再生法に基づき、徳島県知事から地方活力向上地域等特定業務施設整備計画の認定を受けた認定事業者で、その計画に従って特別償却設備を新設又は増設した方の固定資産税を軽減する不均一課税を行うことにより、東京23区又は東京23区以外に本社を置く事業所の小松島市への本社機能の移転・拡充を誘引することを目的に、条例を新規制定するものであります。


議案第66号の和解案の受諾につきましては、平成29年12月定例会議にて訴訟提起の議決をいただいた貸金請求事件について、今般、徳島簡易裁判所より和解案の提示があったため、これを受諾することについて、議会の議決を求めるものであります。


議案第67号の訴えの提起につきましては、本市が貸し付けた住宅新築資金等貸付金に関して、徳島簡易裁判所に主債務者及び連帯保証人を被告として貸金の返還等を求める訴えを提起することについて、議会の議決を求めるものであります。


議案第68号から議案第70号までの訴えの提起につきましては、本市が貸し付けた住宅新築資金等貸付金に関して、徳島簡易裁判所に主債務者の相続人を被告として貸金の返還を求める訴えを提起することについて、議会の議決を求めるものであります。


議案第71号の訴えの提起につきましては、本市が貸し付けた住宅新築資金等貸付金に関して、徳島簡易裁判所に主債務者の相続人を被告として貸金の返還を求める訴えを少額訴訟手続により提起することについて、議会の議決を求めるものであります。


議案第72号の財産の取得につきましては、本市の小中学校におけるICT環境の整備を図るため、校務用コンピュータ等を購入することについて、購入金額が議会の議決に付すべき財産の取得又は処分に関する条例第2条に該当することから、議会の議決を求めるものであります。


報告第13号の平成29年度小松島市健全化判断比率の報告につきましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定に基づき、財政の健全度の判断指標となる健全化判断比率につきまして、監査委員の意見を付して報告するものであります。


報告第14号及び報告第15号の平成29年度小松島市公共下水道事業及び水道事業の資金不足比率の報告につきましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定に基づき、各事業の資金の不足比率に監査委員の意見を付して報告するものであります。


報告第16号の平成29年度小松島市土地開発公社決算の報告につきましては、小松島市土地開発公社の平成29年度決算について、地方自治法第243条の3第2項の規定に基づき、議会に報告するものであります。


報告第17号の専決処分による損害賠償額の決定の報告につきましては、市道のアスファルトの欠損により、同所を通過した車両の前輪タイヤがパンクした物損事故につきまして、その損害賠償の額を専決処分により決定いたしましたので、議会に報告するものであります。


以上、本日提案いたしました議案及び報告案件につきまして、概要をご説明いたしました。よろしくご審議のうえ、原案どおりご賛同賜りますようお願い申し上げます。

 

カテゴリー

このページの先頭へ