議員各位におかれましては、公私ともご多忙にもかかわりませず、12月定例会議にご参集いただきまして、厚く御礼申し上げます。
議案の説明に先立ちまして、本市の現在の取り組みについて、述べさせていただきます。
地域活性化についてであります。
去る11月25日、小松島みなと交流センターkocolo内で整備を行っていたコワーキングスペースが完成し、マスコミや関係者の皆様をお招きして、お披露目会を開催いたしました。
このコワーキングスペースは、就職説明会や定期セミナー等の開催により、学生をはじめとした若者世代と市内事業者の交流促進の場を提供することを主たる目的として設置したものですが、事業者同士の交流による新たなビジネスモデルの創出等、様々な用途に資する施設であります。
また、普段は自習室として開放することから、市内の学生の皆さんの学習スペースとしてもご活用いただけるものとなっております。
今後におきましては、このコワーキングスペースを十二分に活用しながら、より一層の地域活性化施策の推進を図ってまいります。
災害対策についてであります。
先般、かねてより作成しておりました紙媒体での洪水・土砂災害ハザードマップが完成いたしました。洪水浸水想定区域や土砂災害による危険区域を掲載したほか、各避難所等の位置図も掲載し、発災時における避難行動の支援に役立つものとなったと考えております。
12月中の市内全世帯及び全事業所への配布を予定しておりますので、市民の皆様におかれましては、この機会にぜひ、最寄りの避難所を確認するなど、避難の際の確認事項に見落としがないか、再点検していただきたく存じます。
6次産業化の推進についてであります。
本市では、従前より食の6次産業化に取り組み、昨年度末には、「6次産業化・地産地消推進戦略」を策定し、そのなかで重要方針のひとつとして、担い手の育成支援を掲げております。
この施策の一環として、去る10月15日、本市と徳島県立小松島西高等学校との間で、「食の6次産業化人材育成セミナー開催に関する協定」を締結し、来年1月までに計5回、同校食物科の生徒の皆さんに向け、テーマごとに専門的知識を持つ講師により製造から販売までを体系的に学べるセミナーを開催することといたしました。
これまでに、3回ほどセミナーを実施しているところであり、昨今の農林水産業を取り巻く後継者不足や所得の減少といった現状を解決するため、今後とも、次世代の6次産業化の担い手育成に継続的に取り組んでまいります。
健康増進に向けた取り組みについてであります。
去る11月24日、第40回小松島市健康づくりのつどいを開催いたしました。
昭和54年より継続してまいりました本事業は、各関係機関のご尽力を賜りまして、本年で40回目の開催を迎えることができました。ステージイベントでは、早稲田大学教授の柴田重信氏をお迎えし、本年のテーマである「健康な体は毎日の食事から」に沿ってご講演いただくとともに、血糖測定・体脂肪測定等の体験コーナーも設け、多数の方々にご参加いただき、好評を博しました。
今後とも、地域の健康づくりのための施策に取り組んでまいります。
それでは、本日提出しております議案等につきまして、概要をご説明いたします。提出議案は、予算議案6件、条例議案10件の計16議案及び報告1件であります。
なお、会議期間中に追加予定の議案もございますので、あらかじめご了承をいただきたいと存じます。
議案第84号の令和元年度小松島市一般会計補正予算（第3号）につきましては、歳入歳出とも2億3千549万5千円の減額補正であります。
この一般会計補正予算が、全体として減額補正となりましたのは、令和元年度当初予算で8億4千15万円の予算措置をお認めいただいておりました強い農業づくり交付金事業における補助金について、本年度中の事業化が見込めなくなったことから、その補助金の全額を減額補正したことによるものであります。
これにつきましては、年度当初に事業内容を再精査した結果、交付金事業の補助メニュー採択要件に適合していないことが判明し、これまで事業計画の見直し等に取り組んでまいりましたが、その進捗状況等から年度内の事業実施は困難と判断いたしたものでございます。
この強い農業づくり交付金事業については、平成29年度の交付金事業においても、本年1月に実施された会計検査院の実地検査により、誤った国庫補助金の交付率を適用して補助金を交付していたことが判明しており、県を通じて国へ返還することとなった費用1千159万795円について計上しております。
これらについては、市として交付金事業の内容を十分に把握し、適切な審査や確認を行えていなかったことに原因があると認識しており、事業者の方々及び関係者の皆様方、並びに議会にはご迷惑とご心配をおかけすることとなりましたこと、深く反省いたしますとともに心からお詫び申し上げる次第であります。
今後、このようなことが起らないよう予算措置及び事業実施にあたっては、十分な審査・確認を行い適正な事務執行に努めてまいりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
それでは、歳出の主なものについて、概略をご説明いたします。
義務的経費といたしましては、人件費では、当初予算計上後における配置転換及び令和元年人事院勧告及び徳島県人事委員会勧告に準じて、職員給与費の増減について、それぞれの費目に所要の措置を講じております。扶助費では、障がい福祉サービス給付費のほか、児童扶養手当給付費、自立支援医療費など、公債費では、平成21年度に借り入れした退職手当債及び減収補てん債に係る借換え等について、所要の措置をいたしております。
普通建設事業といたしましては、補助事業として、前段申し上げました強い農業づくり交付金事業の減額補正を行っております。また、日峯大神子広域公園（脇谷地区）整備事業に係る市営グランド遺跡発掘調査事業については、事業実施に向け、所管替えを行うなど、所要の措置をいたしております。
その他経費といたしまして、物件費では、防災対策として、南海トラフ地震の臨時情報に対応するための計画策定のほか、地域防災計画の改定等を実施するための業務委託料等を予算計上しております。積立金では、地方財政法の規定に基づき、平成30年度決算剰余金等の財政調整基金への積み立て、繰出金では、後期高齢者医療、国民健康保険、介護保険、公共下水道事業の各特別会計の補正に合わせ、所要の措置をいたしております。
これらの歳出に充てます財源につきましては、前年度繰越金を一般財源の原資とし、特定財源には、国・県支出金、地方債等を計上いたしております。
これらによりまして、当初からの累計予算額は168億9千343万3千円となっております。
議案第85号の令和元年度小松島市競輪事業特別会計補正予算（第1号）につきましては、歳入歳出とも3億2千1万9千円の追加補正でありまして、人件費のほか、通常開催経費等に所要の補正をするほか、競輪開催業務委託料及び競輪場施設整備事業について、令和11年度までの債務負担行為の設定をするものであります。
この債務負担行為に係る競輪開催業務及び競輪場施設整備業務につきましては、その両方を一括して委託することとして、議会にご説明し、プロポーザル方式による業者選定を進めてまいりましたが、現在も候補者の選定には至っていない状況です。今後、あらゆる方法を模索して競輪事業の存続に努めてまいる所存であり、早急に方向性を検討し、方針が固まり次第、議会にもご報告申し上げたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
議案第86号の令和元年度小松島市後期高齢者医療特別会計補正予算（第2号）につきましては、歳入歳出とも2千741万9千円の追加補正でありまして、後期高齢者医療広域連合納付金のほか、人件費に所要の補正をするものであります。
議案第87号の令和元年度小松島市国民健康保険特別会計補正予算（第1号）につきましては、歳入歳出とも524万6千円の追加補正でありまして、保険給付費のほか、人件費に所要の補正をするものであります。
議案第88号の令和元年度小松島市介護保険特別会計補正予算（第2号）につきましては、歳入歳出とも2億2千660万8千円の追加補正でありまして、人件費のほか、保険給付費等に所要の補正をするものであります。
議案第89号の令和元年度小松島市公共下水道事業特別会計補正予算（第2号）につきましては、歳入歳出とも296万8千円の追加補正でありまして、人件費及び公債費に所要の補正をするものであります。
議案第90号の小松島市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例、議案第91号の小松島市長，副市長及び教育長の給与条例の一部を改正する条例につきましては、人事院勧告に準じて、期末手当の支給月数を0．05箇月分増とするものであります。
議案第92号の小松島市一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例につきましては、人事院勧告等に基づき、給料表の第1号給を増額改定するほか、期末手当の支給月数を0．05箇月分増とするものであります。
議案第93号の小松島市職員の給与に関する条例の一部を改正する条例につきましては、人事院勧告等に基づき、若年層を中心に給料表を増額改定するほか、勤勉手当の支給月数を0．05箇月分増とする改正を行うものであります。
議案第94号の小松島市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例等の一部を改正する条例につきましては、人事院勧告等に基づき、給料表を増額改定するとともに、フルタイム会計年度任用職員の公務災害補償における補償基礎額に係る規定を追加する等の改正を行うものであります。
議案第95号の小松島市公共施設における使用料改定に係る関係条例の整備に関する条例の制定につきましては、このたびの消費税率引上げを受け、小松島市体育館条例ほか7本の条例で定める公の施設における使用料について、消費税率引上げ分を転嫁するための改正を行うものであります。
議案第96号の小松島市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例につきましては、令和元年9月定例会議において議決をいただき、内閣府令に基づいた条例改正を実施したところでありますが、先般、同内閣府令に語句の修正等があったことから、所要の改正を行うものであります。
議案第97号の小松島市少年武道場条例の一部を改正する条例につきましては、南小松島公民館の建替工事に伴い、同公民館内に設置しておりました少年武道場を移設したことから、所要の改正を行うものです。
議案第98号の小松島市下水道事業の設置等に関する条例の制定につきましては、下水道事業につき来年度より地方公営企業法を一部適用するため、必要な事項を定めるとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第99号の小松島市競輪事業臨時従事員の給与等に関する条例の制定につきましては、来年度から会計年度任用職員が創設されることに伴い、自転車競走に従事する臨時従事員が会計年度任用職員となることから、給与等に関する事項を条例で定めるものであります。
報告第28号の専決処分による損害賠償額の決定の報告につきましては、市道での草刈作業中に発生いたしました物損事故につきまして、その損害賠償の額を専決処分により決定いたしましたので、議会に報告するものであります。
以上、本日提案いたしました議案及び報告につきまして概要説明いたしました。よろしくご審議のうえ、原案どおりご賛同賜りますようお願い申し上げます。