国民保護とは
外部からの武力攻撃事態等(弾道ミサイル、特殊部隊等による武力攻撃)が我が国に対して発生したときに、国民の生命、身体及び財産を保護し、武力攻撃事態等による被害を最小に抑えるため、国、都道府県、市区町村等が相互に連携協力し、住民の避難や救援処置を行うことをいいます。
そのため、平成16年9月に、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置を的確かつ迅速に実施することを目的とした「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(国民保護法)」が施行されました。
武力攻撃事態の類型ごとの特徴
武力攻撃事態の想定は、武力攻撃の手段、その規模の大小、攻撃パターンなどにより異なることから、どのようなものとなるかについて一概にはいえませんが、国民の保護に関する基本指針においては、下記の4つの類型を想定し、国民の保護のための措置の実施にあたって留意すべき事項を明らかにしています。
- 着上陸侵攻の場合
・船舶により上陸する場合は、沿岸部が当初の侵攻目標となりやすい。
・航空機による場合は、沿岸部に近い空港が攻撃目標となりやすい。
・国民保護措置を実施すべき地域が広範囲にわたるとともに、期間が比較的長期に及ぶことも想定されます。
- 弾道ミサイル攻撃の場合
・発射された段階での攻撃目標の特定が極めて困難で、短時間での着弾が予想されます。
・弾頭の種類(通常弾頭であるのか、NBC※1弾頭であるのか)を着弾前に特定するのが困難であり、弾頭の種類に応じて、被害の様相や対応が大きく異なります。
- ゲリラ・特殊部隊による攻撃の場合
・突発的に被害が発生することも考えられます。
・被害は比較的狭い範囲に限定されるのが一般的ですが、攻撃目標となる施設(原子力事業所などの生活関連等施設など)の種類によっては、大きな被害が生ずる恐れがあります。
・NBC※1兵器やダーティボム※2が使用されることも想定されます。
- 航空攻撃の場合
・弾道ミサイル攻撃の場合に比べ、その兆候を察知することは比較的容易ですが、予め攻撃目標を特定することが困難です。
・都市部の主要な施設やライフラインのインフラ施設が目標となることも想定されます。
※1 NBC=「Nuclear」(核)、「Biological」(生物)、「Chemical」(化学)の総称。
※2 ダーティボム=放射性物質を散布することにより、放射能汚染を引き起こすことを意図した爆弾のこと。
武力攻撃事態等における市の責務について
武力攻撃事態等における市の責務として「市は、武力攻撃事態等において、国民保護法、その他の法令、基本指針並びに徳島県国民保護計画及び小松島市国民保護計画に基づき、国民の協力を得つつ、他の機関と連携協力し、自ら国民の保護のための措置を的確かつ迅速に実施し、その区域において関係機関が実施する国民保護措置を総合的に推進する。」こととしています。
避難する際における注意点について
自然災害の場合とは異なり、武力攻撃事態等においては「○○地区の住民は○○公民館へ避難」といった避難所が事前に決まっていません。
武力攻撃事態等が発生した場合は、その状況に応じて避難先となる避難施設、避難経路、運送手段、交通規制の方法等を県が調整及び決定することとしています。
市は、県の避難指示に基づいて、避難実施要領を作成し、警察及び消防機関等の関係機関と連携し、避難住民の誘導を行うこととなっております。
身の安全を守るために
- 警報が発令されたら
<屋内にいる場合>
・ドアや窓を全部閉めましょう
・ガス、水道、換気扇を止めましょう
・ドア、壁、窓ガラスから離れて座りましょう
<屋外にいる場合>
・近隣の堅牢な建物や地下街など屋内に避難しましょう
・自家用車などを運転している方は、できる限り道路外の場所に車両を止めてください。
やむを得ず道路に置いて避難する時は、道路の左側端に沿ってキーを付けたまま駐車するなど緊急通行車両の通行の妨害とならないようにしてください。
<情報収集について>
・防災行政無線等の警報をはじめ、テレビやラジオなどを通じて伝えられる各種情報に耳を傾けましょう。
- 避難指示が出されたら
・落ち着いて行政機関からの指示に従い、状況に応じた適切な避難を行ってください。
- 身の回りで急な爆発が起こったら
・とっさに姿勢を低くし、身の安全を守りましょう。
・爆発が起こった建物などからできる限り速やかに離れましょう。
・警察や消防の指示に従って、落ち着いて行動しましょう。
・テレビやラジオなどを通じて行政機関からの情報収集に努めましょう。
皆さまのご協力をお願いします
市は、国民保護法の規定により、次に掲げる措置を行うために必要があると認める場合には、住民に対し、必要な援助についての協力を要請する場合があります。
・住民の避難や被災者の救援の援助
・消火活動、負傷者の搬送、被災者の救助などの援助
・保健衛生の確保に関する措置の援助
・避難に関する訓練への参加
国民保護に係る警報のサイレン音
警報が市町村から住民に伝達される際には、武力攻撃が迫り、又は現に武力攻撃が発生したと認められる地域に当該市町村が含まれる場合には、原則としてサイレンを使用して注意喚起が図られることとなっています。政府は、平成17年7月、国民保護に係る警報のサイレン音を決定しました。
以下のリンク先からサイレン音(サンプル)を試聴することができます。
- 内閣官房国民保護ポータルサイト「国民保護に係る警報のサイレン音」のページ
(※リンク先をクリックしても、すぐに音が出るわけではありません。)
より詳しく知りたい方は
【※注意】
このページ内の文章及びイラストは、「内閣官房 国民保護ポータルサイト」より一部引用しています。