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小松島市に進出した企業事例
株式会社うるるBPO

 

株式会社うるるの100%子会社である株式会社うるるBPO(本社・東京都中央区)は、書類のスキャンに特化したうるるBPO徳島センターを2019年4月にオープン。地方進出初の拠点です。徳島市へ結ぶ幹線道路沿いに立地し、オレンジ色の一際目立つ看板が目印。数ある自治体の中で、なぜ小松島市への進出を決めたのでしょうか。

株式会社うるるBPOでは契約書をデジタル化するスキャニングサービスを展開しています。ペーパーレスの時代、必要不可欠となっている書類のデジタル化。データに変換できれば書類や文章検索が可能になり、大量の資料をいちいち開いて必要書類を探す手間が省けます。また、電子データであれば書類を保管するスペースを気にする必要もありません。

うるるBPOは2018年12月時点で取引社数4,490社に同サービスを提供し、企業の業務効率化を推進してきました。順調に受託件数を伸ばすうるるBPOの事業規模拡大に伴い、スキャニングに特化したBPOセンターを徳島県小松島市にオープンしたとのことです。

開設するにあたり、現地でアルバイトを募集したところ、20人の枠に120人もの人がエントリーしました。これだけ多くの方々が働きたいと手を挙げるのは、人材売り手市場の昨今ではどの業界でも大変珍しいことです。

小松島での採用活動、初の地方進出に小松島を選んだ背景について、同社代表取締役社長の桶山雄平氏とセンター長を務める岡大介氏にインタビューを行いました。

スキャニングに特化したBPOセンター サテライトオフィスの様子

なぜ人口3万人規模の小松島を進出先として選んだのですか?

桶山氏:私の地元は北海道札幌市なので、札幌も含めて北は北海道から南は宮崎県まで複数の候補がありました。弊社の本社は東京にありますし、各都道府県の企業誘致担当者が熱心に営業に来てくれたので、多くの自治体の取り組みを比較検討することができました。地方進出時の助成金については、宮崎県がダントツで良かったですね。宮崎県下の自治体は、オフィスも希望通りの物件を提供してくれ、最後まで候補に残っていました。

一方で徳島県は一切繋がりがなく、行政と地方創生支援に取り組んでいる会社の紹介で初めて候補に浮上しました。
最初に現地に行ったときは、地方は「ご当地もの」が必ずあるものだと思っていたのですが、そういった特徴を感じる体験が少なかった(笑)。

ただ、とにかく職員が他の自治体と比較にならないくらい超アクティブでしたね。担当職員のテンションが高くて、「彼らと一緒に仕事がしたい」と思ったものです。行政は数年ごとに部署異動がありますが、例え異動して仕事絡みの繋がりが無くなったとしても、彼らとなら一生の友になれそうだと思いました。
ロジの観点でも、東京からのアクセスを考えると、宮崎よりも徳島の方が圧倒的に良かったことも、小松島に決めた大きなポイントになりました。

代表取締役社長の桶山雄平氏

職員のパワーに引かれたとのことですが、
特に課題要素はなかったのですか?

桶山氏:小松島への進出は職員が決め手になりましたが、それを決定づけたのは弊社から要望を出した2つの課題への対応力でした。

もともとオフィス候補になっていたスーパーの跡地を小松島市に紹介してもらったのですが、こちらが諸事情で契約不履行となったのです。私たちは200坪のワンフロア物件が必要でした。

「ああ、終わったな」と。落胆して、「特にどうしても小松島市への進出にこだわっているわけではないので」と正直に職員へは感想を述べ、他を探そうと思っていたのです。

ところが、担当職員が必死になって探し回ってくれ、タイミングよく新しい物件を見つけて来てくれました。

もう一つは採用支援。
最初、ハローワークで募集しても求職者がなかなか集まらなかったのです。そうしたら担当職員が「”スキャニング”というのは分かりづらいので、ハローワークへの説明会を開きましょう」とすぐに提案し、実行に移してくれました。ハローワークへプレゼンをして、うるるBPOではどのような仕事をするかの説明をしました。特別スキルが必要ではない仕事であるということ、座りながらのホワイトカラーの仕事であるというポイントなどを伝えました。日頃求職者と接するハローワークの人が仕事について理解を深めてくれたことで、窓口に訪れる求職者へ適切な誘導ができ、応募者が120人も集まりました。

進出決定までにかかった期間は半年くらいですね。検討時期から含めると8か月です。それまで小松島市には10回ほど行きました。土日を含めて視察へ行ったこともありましたが、職員が朝から晩まで付き合ってくれたのです。私たちのためにこんなに頑張ってくれる公務員がいるんだ、という感動すら覚えました。

スキャニングに特化したBPOセンター サテライトオフィスの様子

オフィスのこだわりポイントと
今後新たに取り組みたいことを教えてください

徳島で一番働きやすい、人気のオフィスにしたかったので、内装にもかなり力を入れました。

(親会社である)株式会社うるるがBPO事業を始めたのが2006年ですが、スキャニングのスタッフは事業開始当初からずっと働き続けてくれる人が多いのが特長です。スキャニングのようにコツコツとした作業は大変なので、リラックスできるように休憩スペースを充実させています。体制や環境をうまく築いてきた東京の実績を、小松島市でも変わらずに展開したいと思い、オフィスを作りました。小松島の人たちが「あそこで働きたいな」って思ってくれるブランドを目指しました。

現在はスキャンセンターの機能として特化していますが、それだけで終わらせたくないと思っています。若い人たちはいいアイデアを持っていますので、学生とコラボして新規事業もやってみたいですね。

小松島に進出し、せっかく徳島との縁ができたのだから、徳島大学や地元の学生と一緒に事業開発に挑戦してみたいです。ありがたいことに、小松島へ出張したとき、職員が徳島大学の先生を紹介してくれました。

企業が地方進出したらそれで終わりではなく、小松島市の職員は進出後のフォローも手厚いです。地元の有識者や企業、学校などへも顔も広いので、いろいろな人を繋いでくれます。

センター長採用ができるかどうかも進出決定の条件だったと桶山氏は話されました。
マネジャー職の採用は難しく、ハローワーク経由ではマッチングできなかったと言います。そこで地元人材紹介会社に相談したところ、岡大介氏に出会って「こんな人材はいない!」と即採用されとのこと。
経営者の桶山氏から「岡ちゃんなら安心して任せられる」と太鼓判を押された、センター長の岡氏とは、どういう人物なのでしょうか。岡氏にもインタビューを試みました。

小松島事業所のセンター長を務める岡大介氏

うるるBPOに入社するまではどんなお仕事をされていたのですか?

岡氏:私は小松島ではなく徳島市生まれの徳島市育ちで、最終学歴は市内の専門学校で情報システムプログラムを学びました。

新卒で就職したのが東京に本社のある徳島市内のコールセンター運営会社。管理者候補として採用され、7年間勤務しました。入社して4年後に福岡拠点の立ち上げメンバーとしてセンター長に任命され、当地へ。しかし、ハードワークで体を壊してしまい、療養を兼ねて徳島に戻ってきたのです。
その後、故郷の徳島で転職をし、人と接する仕事が好きだったので、営業職の経験を積みました。数年間、保険業界での勤務経験の後、家庭の事情やキャリアについて模索し始め、転職活動を再開することに。ムツビエージェントに登録し、何社か紹介してもらったのですが、興味がないものがほとんどでした。
そうこうしていたところ、うるるの情報をもらい、2週間以内に面接をすることになったのです。新卒で就職したコールセンターでやり残したことがあったのと、ベンチャーの雰囲気を求めていたので、希望とマッチしました。

入社して最初の1か月半は東京でマネジャー研修に参加しました。現場スタッフは全員未経験なので教育しなければなりません。小松島にこれまでになかった仕事なので、パソコンスキルを上げるためのフォローが最も苦労しました。パソコン入力作業については、立ち上げ当時に比べれば、皆さんとても上達されています。

徳島市ではなく小松島市で働くことに抵抗はありませんでしたか?

それはあまり感じませんでした。
徳島市からとても近いので、私以外も徳島市から通っているスタッフはいます。徳島市内在住者にとっても小松島市は通勤圏内になります。

徳島市に比べて小松島市の方が企業数が少ないので、知名度が上がりやすく採用しやすい利点があります。新卒時に就職したコールセンターの福岡拠点は、競合が多く企業が求職者に選ばれるような状態でした。小松島になかった新しい仕事を展開していることもあり、地元の人の注目度は断然高いですね。期待感を感じます。

働く環境として、オフィスの福利厚生を教えてください。

岡氏:休憩室にはスタッフが無料で飲める給茶機があります。その他に自動販売機も設置していますが、半分は会社が負担していますので、1缶50円で買えます。東京本社からお菓子の提供もあって、甘いものを食べてリラックスできるお菓子タイムもあります。
休憩室自体のデザインもオシャレなので、スタッフは皆気に入ってくれている様子です。

オフィス環境のみならず、融通の利いたシフト体制も魅力の一つです。土日は休みですし、平日は9時〜18時までの時間でシフトを組んでいます。スタッフはほぼ女性で主婦の方が多いですが、無理することなく働けていると思います。

私の妻も「いい転職先が見つかって良かったね」と言ってくれました。新卒時に就職したコールセンターでは身を削って働いていたことを考えると、健康的で居心地よく働けています。

うるるBPOで、将来やりたいことや目標はありますか?

岡氏:全スタッフが、うるるで働くことをまわりの家族・友人たちに誇れるようなセンターにしたいと思っています。
「あの会社っていいらしいよ」とクチコミで評価が広がる企業にしたいです。小松島市内のみならず、徳島市内の人たちからも選ばれる企業づくりを目指しています。

また、うるるが存在することで、転出してしまった人たちのUターンのきっかけになれば嬉しいですね。

丁寧にインタビューに応じてくれた岡氏。
オフィスの同僚について「良い人が多く、雰囲気はとてもいい」と話されていました。
自身が忙しくバタバタとしているときは、スタッフが心配してくれ、非常に協力的になってくれるそうです。
岡氏のように徳島市から通うスタッフが多い背景には、小松島市から徳島市への通勤よりも徳島市から小松島市の通勤の方が渋滞もなくスムーズに移動できるのも一つのメリットになっています。

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