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令和4年9月定例会議 市長の議案説明

 市長の議案説明

 議員各位におかれましては、御多忙中にもかかわりませず、令和4年9月定例会議に御参集賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、御承知のとおり、新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株「BA.5」による流行の「第7波」は、これまでの感染の勢いをはるかに上回るスピードで、全国的に急拡大しています。

 特に、今年のお盆期間は、3年ぶりに行動制限がなく、帰省や旅行などで人の移動が活発化し、徳島県内におきましても、お盆明け以降、新型コロナウイルスの感染者数が先月18日には2,000人台、24日には3,000人台に達するなど、感染の急拡大が続いています。

 現在蔓延している変異株は、感染しても比較的重症化リスクが低いと言われておりますが、高熱や喉の激しい痛みに苦しんだという話も聞き及んでおります。

 今まさに療養されている方、また、後遺症に苦しんでいる方には、一日も早い御快復を祈念申し上げる次第であります。

 また、こうした状況の中、県内の医療現場にも深刻な影響が及んでおります。

 発熱外来による患者急増への対応に追われるだけでなく、医療スタッフにも感染が広がり、医療の逼迫が現実のものとなっております。

 昼夜を問わず、患者の治療に当たっておられる医療従事者の方々をはじめ、関係機関の方々の献身的な御尽力に対し、心より感謝を申し上げますとともに、市民の皆様におかれましては、改めまして、基本的な感染防止対策である手洗いやこまめな換気、状況や場面に応じた適切なマスクの着用など、コロナに感染しない・感染させない行動を心がけていただきますようお願い申し上げます。

 本市といたしましても、引き続き、緊張感をもって基本的な感染予防対策の徹底を図るとともに、関係医療機関等との連携の下、安全・円滑なワクチン接種を進めてまいります。

 今後とも、自分自身と大切な人の命を守るため、そして、これ以上の医療の逼迫を招かないため、必要なワクチン接種を御検討いただきますようお願いを申し上げます。

 続きまして、令和3年度決算を踏まえた今後の財政運営に関する認識について申し上げます。

 本市の令和3年度普通会計の決算につきましては、市制施行以後初めて、歳入・歳出ともに200億円を突破した令和2年度決算から、歳入総額では、17億2千600万円余り減少し、約188億8千900万円となり、歳出総額においても、19億8千400万円余り減少し、約180億9千900万円となりましたが、令和2年度に次ぐ過去2番目に大きな決算規模となりました。

 依然、収束の見えない新型コロナウイルス感染症対策を中心に、国や県からの財源を有効に活用し、各種施策を積極的に展開する一方、市制施行70周年の節目を迎え、未来へ続くまちづくり施策にも積極的に取り組みましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、中止を余儀なくされる事業も多くございました。

 こうした状況に起因した歳出の減少に加え、4年にわたり続いていた歳入の普通交付税の錯誤措置による減額が終了したことなどにより、歳入総額から歳出総額を単純に差し引いた形式収支においては、約7億9千万円の黒字となり、本年度の実質収支額と昨年度額との差である単年度収支についても約2億6千400万円の黒字となりました。

 加えて、地方債残高についても令和3年度末現在で約163億4千100万円と令和2年度末から2億7千400万円余り減少し、財政調整基金及び減債基金の基金残高についても、昨年度の約9億9千700万円から約14億6千200万円へと4億6千万円余り増加しました。

 以上、申し上げましたとおり、令和3年度は、コロナ禍という状況にもかかわらず、比較的堅調な決算でございましたが、本年度以降の自治体財政運営は、近年にない厳しい局面を迎えつつあると考えております。

 新型コロナウイルス感染症対策に、引き続き予算措置を講じる必要がある一方、令和5年度以降、新型コロナ対策に係る交付金の見通しは、現状不透明であり、一般財源化も懸念されるところであります。

 また、歳入では、既に本年度における本市の臨時財政対策債は、国の地方財政計画における減少幅を上回る、前年度比71.7パーセントの減少となっており、本定例会議に提出いたしております令和4年度一般会計補正予算(第4号)においては、財政調整基金から約1億円の繰入を余儀なくされております。 

 しかしながら、本市の喫緊課題としての人口減少抑止に向けた子育て政策の推進や将来のまちづくりの発展を見据えた小松島づくりの実現に向けては、現在も進めている「日峯大神子広域公園(脇谷地区)整備事業」などの大型の継続事業をはじめ、小学校の再編や和田島津波避難施設の建設などの普通建設事業に加え、市民生活の利便性にも資する自治体DXの推進に向けたソフト事業など、必要不可欠な事業に積極果敢に取り組んでいく必要があります。

 こうしたことなどを踏まえ、今後、国の政策動向や地方自治を取り巻く諸状況の変化などにも的確に対応するべく、計画的な事業実施に向けた財源確保に努めるとともに、財政調整基金を弾力的に活用することで、中長期的に安定した行財政運営に努めてまいりたいと考えております。

 続きまして、本市が現在推進いたしております主な取組みの進捗状況等につきまして、報告させていただきます。

 まず初めに、広域ごみ処理施設についてであります。

 去る8月23日、徳島市をはじめ、本市を含めた6市町で構成される「一般廃棄物の広域処理に係る連絡会議」において、松茂町が計画からの脱退を正式に表明し、松茂町単独での整備に方針転換するとの報告を受けました。

 出席した首長から異論はなく、松茂町の申出を了承した状況であります。

 現段階におきましては、各市町の負担割合等が示されておりませんが、稼働中のごみ処理施設の老朽化という課題に直面しており、時間的猶予がないというのは十分認識しているところであります。

 こうしたことから、事務を委託している徳島市には、5市町による広域ごみ処理施設整備の早期実現に向けた方向性を示し、円滑な事業推進に努めていただきたく要望したところであります。

 続きまして、赤石地区一般廃棄物最終処分場の事業期間についてであります。

 閉鎖工事を含めた令和7年度末までの事業期間の再延伸につきまして、私自ら、8月2日に徳島県知事に対し要望を行い、同月26日付けで「徳島小松島港赤石地区における一般廃棄物処理事業の実施に係る協定」の一部を変更する協定を締結したところであります。

 今後も、適正な管理に努めるとともに、処分場閉鎖に向け、適切に対応してまいりたいと考えております。

 続きまして、日峯大神子広域公園(脇谷地区)整備事業についてであります。

 本事業につきましては、現在、阿波の狸合戦「金長たぬき伝説」をモチーフとした文化教養施設を加えた施設整備配置計画の見直しを進めるとともに、本年7月から下水道の排水路工事に着手したところであります。

 今後につきましては、高台広場(エリア)において地盤改良工事の着手に向け、文化財保護法に基づく埋蔵文化財の発掘調査を進めるとともに、災害時の救援活動の拠点とすることから基礎地盤の液状化対策工事に着手してまいります。

 続きまして、雨水・浸水対策についてであります。

 公共下水道による雨水整備事業につきましては、金磯第二排水区における浸水被害の低減を図るため、雨水排水を金磯南雨水ポンプ場まで流下させるための雨水函渠築造工事に着手してまいります。

 小松島飛行場周辺洪水対策事業の和田島地区につきましては、浸水防除の基幹的施設となる雨水ポンプ場の整備について、令和3年9月に地下構造物の土木工事が完了し、本年7月末に鉄筋コンクリート造、地下2階・地上2階建てのポンプ棟である建築工事が完成いたしました。

 今後につきましては、引き続き、和田島ポンプ場の一日も早い供用に向け、ポンプ設備及び沈砂池設備などの機械設備工事に着手してまいります。

 また、日の出内水地区におきましては、現在、機械・電気設備工事及びポンプ場から公共水域へ放流するための放流管渠築造工事を進めているところであります。

 今後につきましては、引き続き、流入渠築造工事及びポンプ場内整備工事に計画的かつ段階的に着手してまいります。

 続きまして、本市産品の販路拡大に向けた取組についてであります。

 本市はこれまで、首都圏などにおいて徳島・小松島ゆかりの関係機関と連携し、地域資源である農産物や「小松島産はも」や「和田島ちりめん」などのブランディング強化に繋がる取組を進めてまいりました。

 しかしながら、長期化するコロナ禍の影響による経済活動の停滞で、農林水産業者や食品事業者を取り巻く環境は大きく変化しました。

 本市といたしましては、こうした生産者、事業者の方々の苦境の打開を図るべく、全国の店舗や消費者の皆様に向け、より一層の認知及び流通量の拡大を目指した取組が重要であると考えております。

 その先駆けとしまして、先月15日から2週間、長野県のスーパーマーケットと連携し、39店舗で「ふるさと名物」であるハモの加工品を販売し、新たな市場でのキャンペーンを実施しました。

 また、先月末からは、首都圏における「小松島産はも販路拡大キャンペーン」として、生鮮流通のDXを推進する株式会社フーディソンと連携し、首都圏飲食店を対象とした「小松島はも試食イベント」を開催したほか、今月9日まで徳島県アンテナショップ「ターンテーブル」において小松島産食材の美味しさを堪能いただくための「小松島フェア」を開催しております。

 さらに、明日3日からは、2日間で約20万人の来場者が見込まれる、北海道函館市の「はこだてグルメサーカス2022」に初参加し、本市の特産品の認知度向上を目指してまいります。

 今後におきましても、本市が誇る豊富な農林水産物など、地域の魅力を埋没させることなく、私自身が旗振り役として、県内外の量販店・飲食店等においてフェアを実施するなど、効果的な情報発信・販売促進活動を行ってまいります。

 続きまして、企業誘致に向けた取組についてであります。

 去る8月15日、本市と株式会社FBマネジメントグループとの間で、事業所立地に関する覚書を締結いたしました。

 同社は、ビジネスの効率化・合理化を支援するアウトソーシング事業を展開しており、本市に立地される事業所においては、本年11月上旬に総合型BPO(業務の外部委託)センターの業務を開始します。

 業務開始時には20名、また、今後3年間で100名程度の地元雇用を目指すとのことであり、令和5年1月には、EC(いわゆる電子取引)代行も実施予定と伺っております。

 市内において不足しているデスクワークの求人であることなどから、特に子育て世代の女性にとって働きやすい職場となるものと期待しております。

 また、入居される建物は、結婚式場や宴会場として長く地元で利用されてきた店舗の3階に開設されることから、本市といたしましても、今回の覚書を契機として、連携を密にし、本港地区の活性化及び経済発展のため、積極的に取り組んでまいります。

 最後に、徳島小松島港本港地区における、にぎわいづくりに向けた二つのイベントについて御案内申し上げます。

 一つ目は、今月18日と19日の二日間、本年度の本市目玉事業でもあります小松島市子育て世代応援プロジェクトの一環として、「絵本ワールドinこまつしま」を小松島市サウンドハウスホール周辺で開催します。

 著名な絵本作家によるトークショーや読み聞かせ、ワークショップなど楽しいイベントが盛りだくさんとなっております。

 また、パトカーやはしご消防車など、子どもたちに人気の乗り物を直に体験できるコーナーのほか、キッチンカーやハンドメイド雑貨など個性豊かな多数のブースが出店する「みなとマルシェ」も開催されます。

 特に、子どもたちにとっては、多くの絵本に触れることができる貴重な機会であります。入場は無料で、ご家族で楽しめる内容となっておりますのでお子様も連れて、奮って御参加ください。

 二つ目は、昨年、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、開催中止となっておりました市制施行70周年記念小松島阿波踊りにつきまして、来る10月2日に、小松島みなと交流センターkocolo周辺で実施することを決定いたしました。

 徳島が全国に誇る阿波踊りを通じ、小松島の活気を呼び起こし、市民の皆様に笑顔になっていただく。そうしたイベントとなっておりますので、是非、多くの方々の御参加を心よりお待ち申し上げます。

 いずれのイベントにつきましても、現下の感染状況に鑑み、より一層の緊張感をもって、県が定める「イベント開催等における必要な感染防止策」を遵守するとともに、イベント開催中や開催前後における出演者などに対する行動管理をしっかりと行い、参加者の皆様をはじめ、出演者や運営スタッフなど、全ての関係者の安全・安心を確保し、開催に向け準備してまいりますので、御理解・御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 本市の主な取組及び事業の進捗状況等は、以上のとおりであります。

 それでは、本日提出いたしました議案及び報告案件の主なものにつきまして説明いたします。

 本定例会議には、令和3年度決算認定に係る議案9件、令和4年度補正予算議案3件、条例議案12件及び単行議案1件の議案計25件、並びに報告4件を提出いたしております。

 議案第64号の令和4年度小松島市一般会計補正予算(第4号)につきましては、歳入歳出とも1億8千120万円の追加補正であります。

 歳出の主なものといたしましては、ウクライナ情勢を背景に、小麦価格の高騰を受け、輸入小麦の代替として期待される県産米粉の生産拡大を図るための事業や、原油価格の高騰に伴う農業資機材の価格上昇対策としての新規事業に加え、今後の趨勢を踏まえ、所要の補正をいたしております。

 これらによりまして、当初からの予算総額の累計は166億5千100万円となっております。

 その他の議案及び報告案件につきましては、お手元の議案書等に記載のとおりでありますので、御覧いただきますようお願い申し上げます。

 よろしく御審議のうえ、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。

 

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