HOME市議会議案・議決結果等平成29年9月定例会議 市長の議案説明

平成29年9月定例会議 市長の議案説明

議員各位におかれましては、ご多忙の折、9月定例会議にご参集いただきまして、厚く御礼申し上げます。

 

はじめに、平成28年度決算を踏まえました今後の財政運営に関する認識について申し上げます。

本市の平成28年度普通会計の決算につきましては、歳入面におきまして、個人市民税や償却資産にかかる固定資産税等が増え、地方税全体で増収となったものの、平成27年の国勢調査人口の減少等に伴い、普通交付税が大幅に減るなど、一般財源総額では3億円あまりの減収となりました。

一方、平成27年度からの繰越事業であります「本庁舎耐震化事業」、「葬斎場建設事業」等の大型建設事業の実施にあたり、地方債を発行したことなどにより、地方債残高は微増となりました。

こうした状況下ではありますが、財政調整基金へ約2億6千万円の積み立てを行い、その上で実質収支におきまして、8千638万6千円の黒字を確保することができました。

しかしながら、今後におきましては、「日峯大神子広域公園(脇谷地区)整備事業」などの大規模な投資的事業が予定されており、また、少子高齢化等に伴う社会保障経費の増大も想定されるなか、中長期的視点に立った、なお一層計画的な財政運営が必要となっております。

地方財政は国の地方財政計画や地方交付税の動向によって大きく左右されますが、本市といたしましては、財政収支の均衡を図りながら、第6次総合計画で描いた「未来へ輝く 希望と信頼のまち こまつしま」の実現に向け、諸般の事業を実施してまいる所存であります。

 

続きまして、本市が現在推進いたしております主な取り組みの進捗状況等につきまして、ご報告させていただきます。


防災対策についてであります。

来る10月14日、北小松島小学校を会場として、小松島市総合防災訓練を開催いたします。

本年度も昨年度に引き続きまして、市民の防災意識の高揚を目的とし、地域住民による避難訓練の実施のほか、会場内では、東日本大震災に災害派遣された海上自衛隊第24航空隊所属隊員の活動パネル展示や、避難所でのダンボールベッドの組み立て体験などを予定しております。

先に紹介いたしました炊き出しステーションも活用させていただき、官民の防災関係機関の協力を得て本訓練を実施してまいります。


雨水・浸水対策についてであります。

公共下水道事業による浸水対策につきましては、現在、川北地区の小松島雨水ポンプ場、金磯地区の金磯南雨水ポンプ場の集水区域の拡大を図るため、雨水幹線水路や枝線水路の整備に鋭意取り組んでいるところであります。

また、新たな取り組みとして、既設の雨水ポンプ場や管渠の長期的な視点に立った点検・調査計画や修繕・改築計画などを包括する下水道ストックマネジメント基本計画を策定し、下水道機能の持続的な確保に努めてまいります。

一方、汚水対策につきましては、平成27年度から徳島県汚水処理構想の見直しが図られ、平成29年7月に「とくしま生活排水処理構想2017」が策定されました。

これに伴い、本市においても公共下水道基本計画の見直しを行うこととし、汚水処理区域の見直しや人口減少・高齢化の進行等の社会情勢の変化に対応した弾力的かつ効率的な汚水処理施設の整備手法の検討に努めてまいります。

小松島航空基地周辺洪水対策事業につきましては、近年の異常気象による雨水流出量の増加や都市化の進展による保水機能の低下に起因する新たな浸水被害に対応するため、平成28年度から防衛省の補助事業を活用した取り組みを進めております。現在は、用地取得に向け、地権者の方々との協議を行っているところであります。

また、徳島県により整備が進められている河川・海岸事業につきましては、立江川、恩山寺谷川におきまして、護岸工事等が進められているほか、和田島町の今津坂野海岸(坂野地区)におきましては、大型突堤の整備等が行われております。

本市といたしましても、徳島県と連携し、市民生活の安全・安心を確保してまいります。


高速交通ネットワークの早期整備についてであります。

現在、国が整備を進めております四国横断自動車道は、本市の将来を展望する上で地方創生を導く根幹的な社会基盤であることから、その早期完成が望まれているところであります。

小松島・阿南間につきましては、地権者や地元関係者の皆様のご協力により、本市区間における用地取得は概ね完了しております。

工事の進捗状況について申し上げますと、各地区とも本格的な整備が図られております。

前原地区につきましては、ボックス工事に引き続き、盛土等の改良工事が行われるとともに、インターチェンジのランプ橋の上部工事を現在施工中であり、また、JR牟岐線から国道55号間の江田高架橋は、下部工事の一部が完了し、残りも進捗しております。

田浦地区につきましては、一部ボックス等の改良工事や神田瀬川を跨ぐ橋梁工事が完了するとともに、ボックスカルバート工事の完了箇所においては、地元関係者の皆様のご協力の下、盛土工事が行われているところであります。

田野地区の恩山寺谷におきましては、田野町字谷奥から恩山寺谷へと抜ける延長約388メートルの恩山寺第一トンネル工事が完了しました。政所谷におきましては、田野トンネルと恩山寺第一トンネルをつなぐ、橋長約105メートルの西溜池橋の架設を完了し、引き続き上部工事が行われているところであります。

立江・櫛渕地区におきましては、地盤改良工事が概ね完了し、残りの改良工事等についても、順次、整備が行われているところであります。

小松島・徳島東間についてでありますが、江田地区及び中田地区につきましては、現在も用地取得に向けた取り組みが進められております。

本市の周辺対策事業につきましては、今年度におきましても、江田、前原、田浦、新居見各地区におきまして、順次道路工事等を進めていくこととしております。


立江・櫛渕地区への地域活性化インターチェンジ設置に向けた取り組みについてであります。

立江・櫛渕地区をはじめとする小松島南部地区都市再生整備事業につきましては、地域活性化の拠点施設及び地域活性化インターチェンジの設置に向けた取り組みなどにより、高速道路を活用した新たな価値の創造の実現を目指すものであります。

去る8月18日には、学識経験者や各種団体の代表者などによる「小松島南部の地域振興に向けた検討会議」を設置し、第1回目の会議を開催いたしました。

会議では、地域振興施設設置を中心とする小松島南部地区らしい魅力あるまちづくりの基本方針を示すこととしており、本年度中の基本計画の策定完了を目指し、鋭意、取り組んでまいります。


日峯大神子広域公園(脇谷地区)都市公園事業につきましては、現在、施設整備の詳細設計を進めるとともに、用地取得に向け地権者の方々に対し、事業への理解と協力が得られるよう、具体的な協議・用地交渉に努めているところであります。


学校再編についてであります。

本市においては、よりよい教育環境を整備していくために、学校再編について、平成22年度に「小松島市学校再編計画策定委員会」を設置し、平成24年度には、「小松島市学校再編計画」を取りまとめております。

中学校の再編に関しましては、この学校再編計画に基づく平成28年4月の「小松島南中学校」の開校により、小松島中学校と小松島南中学校の2校体制へと移行させ、再編を完了しております。

しかしながら、当時の想定を上回る速さで児童数が減少するなど、学校再編計画策定時から状況が大きく変化しており、今後、小学校再編を進めていくためには、現行の学校再編計画を見直す必要性が生じているところでございます。

こうしたことから、この秋新たに、「小松島市立学校再編有識者会議」を立ち上げ、今後の小学校再編について、検討・協議を図ってまいりたいと考えております。


本市の主な取り組み及び事業の進捗状況等は、以上のとおりであります。

 

本定例会議には、平成28年度決算認定にかかる議案、平成29年度補正予算案、単行議案等、議案13件、及び報告6件を提出いたしております。

また、会議期間中に追加提出予定の議案もございますので、あらかじめご了承をいただきたいと存じます。


議案第71号から議案第79号までの平成28年度小松島市一般会計及び各特別会計、水道事業会計の決算の認定につきましては、平成28年度の決算が確定いたしましたので、その結果に監査委員の意見を付し、議会の認定をお願いするものであります。


議案第80号の平成29年度小松島市一般会計補正予算(第2号)につきましては、歳入歳出とも1億6千579万7千円の追加補正であります。

歳出の主なものといたしましては、普通建設事業費として、坂野小学校校舎解体工事、新開小学校浄化槽設置工事、児安小学校グラウンド整備工事等について所要の補正を行っております。

その他といたしましては、災害対策事業、放課後児童健全育成事業、消防施設整備事業、旧立江中学校及び旧坂野中学校校舎解体に伴う家屋調査委託料等について、所要の補正をいたしております。

補正予算の財源といたしましては、財政調整基金からの繰入金を一般財源の原資とし、特定財源といたしましては、事業関連経費の国・県支出金をはじめ、急傾斜地崩壊対策事業費分担金や地方庁運動費助成金、及び適債事業に係る地方債を計上いたしております。

これらによりまして、当初からの予算総額の累計は156億7千279万7千円となっております。


議案第81号の平成29年度小松島市水道事業会計補正予算(第1号)につきましては、収益的収入に9千900万6千円、収益的支出に5千20万2千円、資本的支出に2千414万円の追加補正を行うものでありまして、7月からの水道料金改定に伴う給水収益の増額分を計上したほか人件費及び配水設備改良費等に所要の補正をするものであります。


議案第82号の訴えの提起につきましては、本市が貸し付けた住宅新築資金等貸付金に関して、徳島地方裁判所に連帯保証人を被告として保証債務の履行を求める訴えを提起することについて、議会の議決を求めるものであります。


議案第83号の調停案の受諾につきましては、平成28年3月定例会議にて訴訟提起の議決をいただいた損害賠償請求事件について、今般、徳島地方裁判所より調停案の提示があったため、これを受諾することについて、議会の議決を求めるものであります。


報告第12号の平成28年度小松島市健全化判断比率の報告につきましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定に基づき、財政の健全度の判断指標となる健全化判断比率につきまして、監査委員の意見を付して報告するものであります。


報告第13号及び報告第14号の、平成28年度小松島市公共下水道事業及び水道事業の資金不足比率の報告につきましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定に基づき、各事業の資金の不足比率に監査委員の意見を付して報告するものであります。


報告第15号の平成28年度小松島市土地開発公社決算の報告につきましては、小松島市土地開発公社の平成28年度決算について、地方自治法第243条の3第2項の規定に基づき、議会に報告するものであります。


報告第16号及び報告第17号の、専決処分による損害賠償額の決定の報告につきましては、公用車運転中に発生した事故につきまして、その損害賠償の額を専決処分により決定いたしましたので、議会に報告するものであります。


 

以上、本日提案いたしました議案及び報告案件につきまして、概要をご説明いたしました。よろしくご審議のうえ、原案どおりご賛同賜りますようお願い申し上げます。

 

カテゴリー

このページの先頭へ