こまつしま はもサイト

想いを届ける
はものひと

最高の鱧を全国へ届けるために、奮闘している人たち。
そんな方々の、鱧に懸ける熱い想いをインタビューしました。

はも漁師 小松島漁業協同組合  
青年部 部長
住村 陽昌さん

漁師歴13年。25歳の時、父親と一緒に初めて漁に出ました。我が家は先祖代々の漁師家系で、僕が四代目になります。今は一緒に漁をするパートナーが、父から弟に変わりました。弟が舵を握り、僕がサポート役。まったくケンカもせず、仲は良いですよ(笑)1年を通じて漁に出ますが、良い鱧が獲れるのは5~10月のシーズン。小松島では、この5、6年で漁法や道具の進化もあって、良い鱧が多く獲れるようになったので、とにかく食べてみて欲しいですね。

小松島にとっての鱧は、漁業や街の柱となる“大事なブランド”。水揚げする時は鱧同士が噛み合ったり、傷つけ合ったりしないように「そうめん流し」という装置で、元気で綺麗なまま水槽へ入れるように気を遣っています。産地として安定的に出荷しなければいけないので、資源確保の意味で小さな鱧は再放流もしています。漁師は基本的に利かん坊が多いけど、他の地域には負けない良い物を獲りたいというプライドを持って、仕事をしている人ばっかりですよ(笑)

はもブランドPR 小松島漁業協同組合  
参事
三原 秀之さん

小松島漁港では、底曳網漁船を使い、紀伊水道の中層階を漁場とした漁が盛んです。昔からエビやカニなどもよく獲れて、今でも秋から冬にかけて獲れる「足赤エビ」は知る人ぞ知る隠れた特産物ですよ。鱧は網が改良されたことで、15年前くらいから漁獲量が増えました。小松島の鱧は、エサが豊富な紀伊水道で獲るので、脂が乗って、肉質も抜群。私は、そうした小松島の鱧の良さをイベントに参加したりしてPRしています。美味しい鱧の味を知ってもらい、小松島市のことも、もっと知ってもらいたいと思っています。

小松島漁業協同組合では、鮮度を保ちながら輸送する日本初の鱧専用水槽車を導入。おかげで高品質の鱧を、主な出荷先の関西圏へ届けられるようになりました。でも、人口の多い関東圏での認知度はまだまだ。特に関東では皮を残して骨を切る「骨切り」がネックなので、組合で骨切りの機械を導入し、扱いやすい加工品を提供するようにしています。そうした小さい努力を積み重ねることで、最近では取り扱ってくれる店が増えてきたのは嬉しい限りです。和食だけでなく、中華やフレンチでも使ってくれるようになって調理方法も幅が広がっていますね。

和田島漁業協同組合  
参事
上村 広和さん

小松島市では現在鱧の販売に力を入れていますが、もうひとつ和田島地域にも漁協があります。
底曳網漁船で中層階の漁をする小松島漁業協同組合の漁師に対して、小松島市の「和田島漁業協同組合」は、主に上層階にいるシラスやワカメなどを主流にしています。なかでも良質のシラスは『和田島ちりめん』としてブランド化もされていて、私はそのちりめん文化を広げるためのPR活動も行っています。特に、春先に獲れるシラスは、小さなエビや魚などの混ざり物が少なくて良質です。うちでは、水揚げされたその日に釜揚げして、乾燥させ製品化させているので、鮮度も良くて美味しいですよ。

数年前、この仕事をしていて良かったと思うことがありました。ある人からお電話をいただき「和田島ちりめんは、そちらで買えますか?」と。どうやら電話の人は別の方から和田島ちりめんをいただいたようで、「とても美味しかったので、どうしてもまた食べたくて…」と言っていただきました。自分たちが自信を持って送り出した物が認められたようで、本当に嬉しかったです。小松島市には鱧だけでなく、和田島ちりめんや他の海産物も豊富なことを、もっと知ってもらいたいですね。

Page Top